現実的な『確殺数』とは

先日、現実的なダメージ範囲を考える件について書いたら、良くわからないと大不評だったので、できるだけ字数を減らして簡単に説明してみる。

★理屈★

SGとかMEとかROのことはひとまず置いて、サイコロを何度か振って出た目の合計を考えてみましょう。

2回振れば2~12、3回なら3~18の範囲になるのはすぐ分かると思う。

その範囲のうち、一番出やすいのは真ん中の数で、逆に一番出にくいのが最大・最小値というのも、少し考えれば分かる。

面倒だけど、合計ごとの出目の組み合わせを書きならべてみた。

20100517_1

見覚えのある山型――まるでスリーパーのような――形になった。

組み合わせが多すぎて書けないけど、4回、5回と振る回数を増やしていっても同じ山型になるよ。

こうしてみると、山型の裾、3回振った場合だと3や18なんて、ほとんど出ないだろうと考えて良さそう。

そんなレアケースを考えるな!! というのが今回のお話です。

裾のどの辺で足切りして、どこからどこまでを現実的にあり得る範囲とするかを決めたものを『信頼区間』と言います。

『99%信頼区間』というと、山のなかで左右の裾を0.5%ずつ削った部分を現実的にあり得る範囲とみなす感じ。

★実践★

この考え方をROにあてはめると。

SGを撃つということは、最小ダメージから最大ダメージまでの目が出るサイコロを10回(非BOSS属性mobの場合)振るのと同じことです。出た目の合計が与えられるダメージだね。

だから、最小ダメージばっかり10回出るパターンやその付近、逆に最大ダメージばかり10回出るパターンも、レアケースとみなして切ってしまおう。

そうやってレアケースを除外することで、割と早い段階で上位の狩場へ行けたり、過剰なステ振りを防げたりします。

例えば、『SG1確』を考えるとき、ROラトリオなどで計算して出てきた最小ダメージ×10回(非BOSS属性mobの場合) ≧ mobの最大HP が成り立つときだけを1確と言わずに、現実的なダメージの範囲を考えて、99%落ちればいいやと気楽に考えれば、必要なIntや装備の敷居がぐっと下がります。

+4アリアサザン, 黒縁メガネ, 忍の巻物, +8SoP, エリオット焔, Wsign, Int+10料理(補正込みInt147)の標準的なハイウィズが、ネクロマンサーに1回のAMPSG10で与えるダメージをROラトリオで調べるとこうなります。

最小与ダメ 80556(5754×14hit)
平均与ダメ 108486(7749×14hit)
最大与ダメ 136416(9744×14hit)

ネクロマンサーの最大HPは98000なので、とても1確には届かないのです。

でも、レアケースを除いた現実的なダメージ分布を計算すると97385~119587となり、撃破率が99%以上だから、狩場にいけば1回のAMPSG10でまず落ちます。

SG1回分についてはROラトリオで撃破率を確認できるので、現実的な確殺数をきちんと見ている人が多い印象。

ところがMEは5セット分の合計ダメージを考慮した撃破率が表示されないばかりに、最小ダメージ×5回(ME10の発動セット数) ≧ mobの最大HP の場合だけを1確と書いている考察が非常に多いのです。

名無し2や3で安定したソロ狩りができるかどうかは、ゾンビスローターがME1枚で焼き切れるかがひとつの目安になると言われています。

+4アリアサザン, 女神の仮面, 忍の巻物, +8SoP, SpRセット(補正込みInt120)のよくいるHiMEが、ゾンビスローターに1枚のME10で与えるダメージはこんな感じ。

最小与ダメ 7220(722×10hit)
平均与ダメ 10010(1001×10hit)
最大与ダメ 12760(1276×10hit)

ゾンビスローターの最大HPは43000なので、やはり1確には届かないけど、現実的なダメージ分布は40739~59161となり、撃破率97%以上です。だからInt120もあればまず1枚で落ちます。それにInt105でもLAを1回入れれば大丈夫。

ウェブを検索してみると、1確となるInt133を推奨としている考察がけっこう見つかったけど、そこまでのIntは要らないです。

姉妹サイトのほうでこの考え方に基づく『ダメージ分布計算機』を公開してみたので、良かったら使ってみてください。

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