接続者数が減ったのに、なぜかラグは爆増という謎現象に見舞われているROですが、先日、サーバー側で負荷対策が行なわれました。
「Gv以外は軽くなった」という感想が多いものの、軽くならなかった人もいるようです。ナゼでしょう。
リアルタイムに動くタイプのオンラインゲームは、サーバーだけでなく、様々な障害要因を完璧に回避しないと快適に遊べません。
オンラインゲームに求められる環境
- ギガ速くなくてもいいので、一定の応答速度を保てる通信環境
- 一般的なスペックのデスクトップPC
解決法
プレイヤーのPCからROのサーバーまで以下の経路で通信しています。それぞれのパートで、どこか1ヶ所でも詰まりやすいところがあるとラグります。
場所別にできるだけ絞って書き出しました。
① PCの問題
・ドライバのアップデート
更新してもダメな場合は、1つずつバージョンを下げて様子を見る。そもそもROと相性の悪いハードウェアもあるので、ネットで検索して疑わしいと思ったら交換を。多ボタンマウスのユーティリティはたびたびnProtectと喧嘩して落ちるし、新しめのビデオカードGeForce GTX 980/970/750Ti/750はROやマインクラフトなどで不具合が出る。
(参考) http://lkebreth2.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
・マシンスペックの強化
超小型ノートPCやタブレットはI/Oが遅い。デスクトップPCを買いましょう。今どきの機種ならビデオカード必須ではありません。オンボードで十分。
・あらゆる機器の有線化
キーボード、マウス、ディスプレイ、LANなどなど、すべて有線にしましょう。無線は遅延がたびたび起こります。
・NICの交換
格安PCによく載っている『Realtek製』はCPU負荷が高く×。交換可能ならIntelやBroadcom製に。
(参考) http://unitail.kumogakure.com/nictest.html
・SNPの無効化
Windows 7の人は必ずやるべき設定。
(参考) http://www.akakagemaru.info/port/network-disablesnp.html
・アンチウィルスソフトの設定
ROに同梱されているチート対策ソフトのnProtectは挙動がウィルスと似ています。そのため、優秀なアンチウィルスソフトであればあるほど頻繁にnProtectと喧嘩します。どのアンチウィルスソフトでも必ずやっておきたいのが、ROのインストールフォルダの除外設定。
② ルーターの問題
・ファームウェアアップデート
大抵は自動でアップデートされますが、確認を。
・高負荷時に安定性の高いルーターの選定
価格.comで手持ちのルーターの型番を検索し、口コミに『不安定』『繋がらない』『バッキャロー』と書かれていた場合は、利用者が多くて評判の良い製品へ替えよう。(NEC製、YAMAHA製など)
③ NTTの問題
・光配線方式のフレッツ光回線を引く
配線方式が重要です。これは建物に依存します。集合住宅の場合は『光配線方式』に対応したところへ住んでください。『LAN配線方式』や『VDSL方式』や光回線以外(ADSL、ケーブルテレビ)では頻繁に通信が途切れたり、遅くなる場合があります。一軒家の場合は安心の光配線方式です。さっさと引っ越し!
以下のサイトで住所・建物名から契約可能なプランを確かめられます。
NTT東日本 → https://flets.com/app2/cao/prefselect/index/
『ギガ』という文言が入っていれば、ほぼ光配線方式です。
NTT西日本 → https://flets-w.com/cart/index.php
『ハイスピード隼』『ハイスピード』なら、光配線方式。
・光回線そのものの速度を測定する
以下のサイトで自宅~NTT間の回線速度を測定してください。
NTT東日本 → https://flets.com/customer/tec/square/speed/speed1.html
NTT西日本 → http://www.flets-west.jp/
光配線方式なら最大速度の30~70%は出るはず。もし10Mbpsを切っているようならNTTへ相談を。
④ プロバイダの問題
動画サイトの広まりとともに、回線品質の悪いプロバイダが多くなっています。
・夜間に速度低下しないプロバイダへ変える
以下のサイトで自宅~NTT~プロバイダの3者間の回線速度を測定してください。
http://netspeed.studio-radish.com/index.html
混み合う時間帯(22:00~24:00)に10Mbpsを切るプロバイダは設備投資が足りません。
首都圏・大都市圏の場合は『人が少なく』『最低利用期間のない』ところを選びましょう。契約して数ヶ月は問題なかったのに、次第に悪化する現象も起こります。最大1Gbps出ますと言っておきながら、利用者の多い時間帯に1Mbps未満では、ベストエフォートとはいえ誇大広告としか。これが業界全体で罷り通る異常さ。総務省仕事しろ!
魔法の言葉『ベストエフォート』に甘えきった以下のようなプロバイダは×。
(参考) http://ipmsg.org/ocn-slow-problem.html
(参考) http://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=16595579/
帯域保証や帯域優先のサービスもあるが、月数万~数十万円もの利用料では現実的でない。
⑤ ガンホーの問題
プレイヤーにはどうしようもない。あきらめろん。
回線帯域の増強、nProtectの廃止をぜひ・・・。ついでに一定時間内のコネクション再接続も・・・。
補足
なぜ速度の出ないプロバイダが増えたのか
むかしむかし、違法ダウンロードの目的でWinnyなどのP2Pファイル交換ソフトを使う、ごく一部のユーザーが帯域を占有したため、ほとんどのプロバイダがP2P規制を実施しました。
しかし、法整備が進み、YouTubeやニコニコ動画といった合法動画サービスが台頭し、一般的なユーザーにも広く浸透しました。
ファイル交換ソフトは一部のヘビーユーザーにしか使われておらず、ほとんどが自動実行のため、昼夜問わず回線帯域を占めていました。一方、お手軽な合法動画サービスはライトユーザーにも浸透したうえ、手動による閲覧が主で22:00~24:00の夜間にアクセスが集中します。プロバイダから先の回線は最大帯域で値段が決まるため、特定の時間帯にアクセスが集中するのは好ましくありません。
違法行為に規制をかけることには公平性がありましたが、合法サービスの規制には抵抗のあるユーザーが多く、むやみに規制できません。しかも、プロバイダー同士の競争が厳しく、利用料金を上げるわけにもいかないので、設備増強をしないままユーザーを増やし、1つの回線に割り当てられる帯域を減らすことで利益を確保しました。
こういった背景があり、特に首都圏では夜間は3Mbps出れば御の字の大混雑となります。
朝は電車でラッシュ、昼はランチで行列、夕方もラッシュにまみれ、夜は夜でネットが混んでいる。はぁ・・・他人に冷たくもなるよそりゃあ。
良いプロバイダに当たるかどうかは完全におみくじです。


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